MMB
企業情報




CSR



事業紹介 技術情報 技術情報


施工実績 リンク 採用情報 採用情報



お問合せ
HOME > 技術情報 > 技報 > Vol.2より
三菱重工工事技報 VOL.2 より

2-1

明石海峡大橋は、神戸市と淡路島の間の明石海峡(幅約4km)に架かる橋長3,910m、中央支間長1,990mの3径間2ヒンジ補剛トラス吊橋であり、完成すれば現在世界最長支間1,440mを有するHumber橋を凌ぐ世界最大の吊橋となる。本橋の主塔は海面からの高さが約300mにも達し、橋梁の塔として今までに例を見ない規模であり、風による振動問題が設計上の重要課題の一つであった。本主塔は一般に耐風性が不安定と言われる主塔架設時だけでなく吊橋完成時においても風による振動問題が懸念されたため様々な検討を行った。本文では、本工事でじっしした主塔の制振対策と主塔架設時の制振装置について報告する。
2-2 多々羅大橋は本州四国連絡橋、尾道〜今治ルートの広島県生口島と愛媛県大三島間の海上に架設される中央支間長890mの世界最大の斜張橋である。2P鋼ケーソンは、生口島側の主塔基礎の鋼製コンクリート型枠であり、水深33m、最大潮流れ3.3ノットの海洋条件の位置に設置された。本工事は、三菱重工業(株)と(株)大島造船所の2社の共同企業体に、本州四国連絡橋公団より発注されたものである。2社に分割しての工場製作に引き続き、三菱重工業(株)広島製作所内で大組立を行い、係留ウィンチ等の艤装を施工した後、3,600t吊り起重機船にて一括して吊り上げ、16,000t積台船に積み込み、工事区域周辺の待機場所まで海上輸送した。ここで、3,600t吊り起重機船にて吊り上げ、設置位置まで吊曳航し、事前に設置されたシンカー8基に係留し、計測誘導を行い所定の位置に設置した。ここでは、浜出し、輸送から設置までの工事概要を報告する。
2-3 西宮市は難五郷として知られ、現在我が国屈指のヨットハーバーである西宮港は、寛政5年(1793年)に地元の酒造家、米屋伊兵衛の発起により今津港を築港したものが起源と伝えられている。この今津港の築港200年に当たる1昨年、西宮港に世界最大級のニールセン橋「西宮港大橋」を架設したので報告する。
2-4 阪神高速道路湾岸線は、大阪湾岸沿いの工業地域を結ぶ幹線道路として、神戸市垂水区から大阪府泉佐野市間(約80km)に計画されている。このうち南伸部は、阪神間から関西国際空港へのアクセス道路として位置づけられ、空港島への連絡橋に接続する。この南伸部に位置する本橋は、岸和田旧港再開発地区を横断する形で計画され、当地区のシンボルとなることが期待されている。橋梁形式に3径間連続中路式アーチが採用され、アーチ部はバスケットハンドル型とし、優美さと軽快感を出すと共に、面外方向の剛性を高めている。特に近景において仰視されることを考慮し、部材の煩雑さを避けて吊材には鉛直吊り形式のケーブルを用いると共に、アーチリブの相互間は横構を設けず、支材とアーチリブからなるラーメン構造として横荷重に抵抗するようにしている。
2-5 レインボーブリッジは、首都高速11号台場線(高速湾岸線有明インターチェンジ〜高速1号線芝浦インターチェンジの間)が芝浦ふ頭と台場間を結ぶ、東京港第一航路を横断する吊橋で、東日本では初の本格的吊橋である。また、本橋は首都高速11号台場線のほかに、東京都臨港道路、新交通システム及び遊歩道の交通施設を持つ多機能構造の橋梁である。本橋の補剛桁工事は中央径間中央部で1221工区、1222工区に別れており、当社を代表とする三菱・川田・日車共同企業体は1222工区(台場側)を施工した。架橋下は、1日当り3000隻以上の船舶が往来する東京第一航路上であり、しかも海面から50m以上の高所作業にあったので、一般航行船舶への十分な安全対策が要求された。このため、架設工法は、架設クレーンによる逐次剛結無ヒンジ張出し工法を採用した。本文では、このうちハンガーロープの多格点張力調整引込方法の概要と管理方法及びその結果について報告するものである。
2-6 ループ橋は、温度変化に伴う桁の伸縮を、円の法線方向に吸収することができるために、中間支点を多支点固定としても、橋軸方向の変位量は小さく、桁及び橋脚に与える影響が微小となることが特性である。本橋の場合、この特性を最大限に生かして、桁長821mの9径間連続桁とし、中間支点8ヵ所の内、曲線部の7ヵ所は固定支承で設計されている。これによりループ内の伸縮装置が省略でき、走行性の良い橋梁となる。架設は、FCクレーンを用いたベント工法で計画した。工法上で、特に問題になる点は見当たらなかったが、多支点固定支承の据付精度と、桁端部の可動支承の遊間調整量については、後述する問題点が発生した。その解決策として、理論上の解析データを現地工事に適用してみたところ好結果が得られたので、ここに報告する。
2-7 西側橋梁は、21世紀の東京港臨海部に誕生する未来型都市、「東京テレポートタウン」と現在の都市部を結ぶ、新交通システムの橋梁である。本橋梁は首都高速湾岸線の本線及び13号地のON・OFFランプ上を横断するように架ける。この架設は首都高速湾岸線を交通規制しながら施工した。当工事は平成4年8月より開始して平成5年8月に無事竣工した。本橋の架設工法は、架設地点の状況により手延機使用の送り出し工法を採用した。ここではこの上部工工事における高速道路上の一括送り出し架設と桁の形状管理について述べる。
2-8 岡崎市は「明るく、住みよい、豊かな岡崎市」の核となる広域公園として中央総合公園の整備を進めている。高隆寺大橋は市街地からこの公園へのアクセス道路の終点に架かる橋梁で公園の西玄関口に位置し、東名高速道路岡崎インターチェンジの北側で市街地が一望できる自然環境豊かな丘陵地にある。橋梁形式は(仮称)中方方杖支持式連続鋼床版ラーメン橋といい、中央橋脚部が、ボーイさんが飲み物等を運ぶ時のように掌を上面へ少し開き気味に、下から支える形で、世界でも例のない新構造形式である。ここでは、この新構造形式の架設方法・架設順序、および継手部の現場溶接について報告する。
2-9 《略》本報告の千城台停留場、千葉駅新設2、千葉駅新町側分岐工は、駅前・市街地地区・市道上等での施工条件下にあるので、特に通行人及び通行車両の安全確保を最優先にして桁架設の詳細な施工法を立案し、施工する必要があった。しかもこの分岐工は、モノレール電車車両の方向転換装置を備えた分岐桁であるため、客先の架設精度の要求は厳しいものだった。したがって、工場仮組みの製品を現地でいかに精度よく再現できるか否かは、この工事に携わる我々の施工監理次第で決まることとなる。本稿は、以上の条件を踏まえて施工した千城台停留場・千葉駅新設2・千葉駅新町分岐工架設の概要報告である。
2-10 本報告は、設計自動車荷重の改正に伴う活荷重の見直しにより、車両の大型化への対応や耐久性の向上等を図るため、日本道路公団が西名阪自動車道の美陵高架橋に、I断面主桁増桁タイプとして初めて試験施工した補強工事の報告である。西名阪自動車道は、阪神圏と名古屋を結ぶ大和地方を通る高速自動車専用道で、供用から20年以上経過している。本橋は、藤井寺ICから柏原IC方向に約2kmの地点に位置しており、付近には天皇陵が点在し、民家の隣接する住宅地域内にある。
2-11 21世紀を目前にした今日、日本はこれまでに経験をしたことのないような社会・経済環境に直面している。また、我が国は欧米諸国とくらべ社会資本等の整備の面で立ち遅れている状況にある。建設省は平成5年度に第11次道路整備5箇年計画を策定し投資規模拡大・整備の向上を図ることとした。しかしながら、物流機構の発展と車両の大型化に伴い道路および橋梁等の諸施設の損傷が進み社会生活にすくなからず影響を与えている。一方、最近の設計荷重の変更(道路橋示方書の改訂)も今後の補修・補強工事の増加を加速させることになった。当社としても時代の要請に応えるべく、現在補修・補強関連事業に鋭意取り組んでおり、ここに最近の一事例として合成桁床版打換工事について報告する。
2-12 《前文略》近年では、経済性及び地域環境が重視される傾向にあり、設計当初の計画段階で煙突形状の意匠決定を行うようになってきている。例えば、某発電所新設煙突内筒工事(以下 某発電所煙突)において、吊り上げ1筒身の重量が320Tonになる為、当初計画では、ジャッキアップ工法を採用する予定であった。しかし、RC外筒の美観形状化及び外筒コンクリート量の低減化によるサイズの縮小により、ジャッキアップ装置の設備が難しい煙突形状になっている。そこで、某発電所煙突に向けて従来工法に変わる新しいワイヤークランプ式リフトアップ工法を開発することとなった。本稿では、従来工法との比較を行い、ワイヤークランプ式リフトアップ工法の検証及び実機小型煙突への採用と問題点の抽出、そして、某発電所煙突への改善策を含め報告する。
2-13 近年、建設業では、様々な問題が生じている。例えば、高齢化による労働者不足がある。特に技能労働者の不足が深刻化している。更には、国際化の進む中で、生産性の低い建設業の重電設備では、既に外国企業の参入により、国際競争を余儀なくされ生産性の向上を計らなければならない時代を迎えている。煙突工事においても同様な状況下にあり、これまでその対応として塗装、ライニングとそれぞれに自動化を計画推進してきた。しかし、土木工事のシールド工法等に見られるような大きな進歩はない。特に、ライニング工事においては、いまだに多くの問題を残している実状がある。それに対応すべく三菱重工業(株)広島製作所では、プロジェクトチームが編成され、重工工事にあっても、今年度の研究課題を設け、自動化、機械化、省力化に取り組んでいる。三菱重工業(株)への応援と加勢ではあるが、一気に呵成にこれまでの装置を見直し、更に改良を加えて新たな装置を開発しようとしている。本稿ではライニング工事の自動化について、その一端を述べるものである。
2-14 三重県総合文化センターは、各種ホール・図書館・生涯学習センター・女性センター等の施設を有する、三重県の中心的な文化センターとして建設が進められてきた。その中でも中ホールは、客室が一千席の規模ながら、舞台も客席と同じ広さをもつ、国内でも有数の舞台設備となっている。舞台設備は、舞台床機構・吊物機構・音響・照明より構成されている。当社は、舞台床機構の工事を担当し、機器据付・電気工事・油圧工事・作動確認を行った。ここに、その概要を報告する。
2-15 《前文略》コンピュータの価格性能比が上がるにつれて既存システムの維持・新規開発にかかる費用(いわゆるソフトウェア費用)はOA化トータルコストに占める割合が半分以上占めている。データのオープン化・EUC(エンド・ユーザー・コンピューティング)を推進し、トータルコストを抑えつつ、より付加価値の高い情報が得られる環境作りが急務である。情報処理の世界は急速に発展し変化している。流行に流されることなく、しかも最新技術には遅れをとらずに当社の経営方針に沿った適切なシステム、いわゆるライトサイジングを進めること、また提案をしていくことが今後のOAグループの課題であり、責務と考えている。また、システム開発においては、ユーザーの主導による業務に密着した開発体制とバックログ解消のための開発技法の見直しを図っていきたい。
個人情報保護方針  サイトのご利用条件